ターコイズについて TURQUOISE
ターコイズ TURQUOISE
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地質学者から宝石商まで、鉱山労働者からヒーラーまで、古代文化から現代のコレクターまで、世界中の人々は長い間ターコイズに魅了されてきました。特にアメリカ西南部の先住民にとっては、この〈空の石〉は健康と幸福のための古代からのお守りであり、何世紀にも渡って儀式と日常両方の宝石や彫刻、そして陶器に組み込んできました。また他の文化でも、保護力を持つ最も美しいストーンのひとつと信じられています。アメリカの人々は、ターコイズに非常に多くの色や品種があることを大切にしています。ある意味では、ターコイズは複雑さと多様性を持ちつつも個人の尊重を大切にするアメリカの文化をうまく反映していると言えます。
現在、消費者に渡るほぼすべてのターコイズはアメリカを通じて販売されています。特にアメリカ南西部は最高かつ最も豊富なターコイズの生産に恵まれた地域です。この地域は、ターコイズを一つの文化的アイコンとして世界中に広げるべく、先住民達の精神的な価値、美的感性、芸術性が現代の鉱業及びマーケティング手法とうまく交わり合い共存している場所です。
鉱山 MINE
代表的なターコイズの鉱山をご紹介します。
インディアンマウンテン INDIAN Mt.
ネバダ州ランダー郡にある鉱山。1970年ショショーニ族の羊飼いが転んだときに再発見された。坑道は、クレセントバレーの東西46マイル(約74km)にも及ぶ。一般的にベージュのマトリックスのものが多いが濃い焦げ茶から黒いものはグレードが高いとされる。現在閉山。
ナンバーエイト NUMBER 8
ネバダ州東北部で1925年に発見され現在は閉山されている。淡いスカイブルーに金色に近い茶色のマトリックスが入ったものが多いが、濃いブルーも存在する。ウェブのカラーや形成が特徴的なため、他の種類のターコイズと比較的識別しやすい。
ビズビー BISBEE
アリゾナ州ビズビーの銅発掘作業場で銅の副産物として発掘される。市場に出たのが最も早い歴史の深いターコイズ。鮮やかで深い青色に紫がかかって見えるものが特徴。独特の霧がかかったようなマトリックスが入ったものもあり“スモーキービズビー”と呼ばれる。現在閉山。
キングスマナッサ KING'S MANASSA
コロラド州にある鉱山。金を探し求めてやってきたキングファミリーによって発見される。ブルーグリーンからグリーンに茶色や金色のウェブを成さないマトリックスが入っている。特にグリーンの人気が高く、ハイグレードのものは、陶器を思わせるような透明感がある。
ブルージェム BLUE GEM
800フィートの地下に鉱山が存在する原石で、かつてはルースを大量生産する宝石細工師に多く販売されていた。20世紀初頭のジュエリーの多くは、完璧な楕円・丸・四角にカットされたブルージェムが使用されている。ハイクオリティなものは、美術館やコレクター所蔵が多い。現在閉山。
キングマン KINGMAN
アリゾナ州にある鉱山。1970年に一度閉山し2004年9月に採掘が再開。グリーンがかかったブルーから濃いめで透明感のあるブルーまで幅広く存在する。スリーピングビューティーと成分が似ており、明るいブルーはそれと酷似している。ナゲットの状態で流通することも多い。
ローンマウンテン LONE Mt.
ネバダ州にある鉱山。かつてはブルージェイターコイズと呼ばれた。1970年に最も多く産出されている。ローンマウンテン以上のターコイズはランダーブルーしか存在しないと言われる程価値が高い。産出量が少なく、変色や色落ちがほとんどしない質の高さに基づいていると言える。現在閉山。
モレンシー MORENCI
アリゾナ州にある鉱山。60年代から70年代初頭にかけてハイグレードのものが多く産出された。バイライトのマトリックスが特徴的で、磨くと銀色に輝く。銀模様の入ったものが非常に高価で価値が高い。水が流れるように見えるウォーターウェブも人気が高い。